¥7,051
●店頭で展開していた特集から、おすすめのタイトルをセットにしています
店頭特集:楽しんで レッツ虎イ!
特集期間:2021年12月27日〜2022年1月23日
・cook/坂口恭平(晶文社)
・ボクシング日和/角田光代(角川春樹事務所)
・しらふで生きる 大酒飲みの決断/町田康(幻冬舎)
・バッグをザックに持ち替えて/唯川恵(光文社)
・東京マッハ/千野帽子・長嶋有・堀本裕樹・米光一成(晶文社)
〈本の紹介〉
・cook
米を研ぐ 米を炊く…から始まる写真日記のような料理本です。作ったご飯の感想を書くという行為が次第に「寝る前に明日のメニューを考える」「その想像で明日がちょっと楽しみになる」という著者にとって大きな気持ちの変化をもたらします。読み進めていくと不思議とこちらまでほっこりした気持ちになります。
・ボクシング日和
著者がボクシングにハマる経緯が愉快です。失恋して心を強くしたいと思う→心を強くするには体!→近所のジムに通う→練習生の試合を見る→“観戦”に興奮しだす→奇跡の目撃者になりたい!何かにハマるきっかけは、案外ふとした思い付きと行動だったりするのでしょうね。
・しらふで生きる 大酒飲みの決断
30年間毎日酒を飲み続けた作家が、突如酒をやめようと思い立ち断酒に至るまでの記録です。『ハウトゥー本ではなくて、もうちょっと、人間が生きるとはどういうことかについて考えた本』とは著者の言葉。何かをやめることは、同時にそれまで気づかなかった別の楽しみを味わえることなのかもしれません。
・バッグをザックに持ち替えて
筆者は還暦を迎えた年にエベレスト街道に挑戦、高山病に苦しみながらも標高5000m級のナンガゾンピークまでを踏破します。八ヶ岳連峰に谷川岳、どんどん山にはまっていく筆者の様子と山登りの魅力がさすがの描写力で追体験できます。人はいつからでも何かを始められる、そんな勇気をもらえる一冊です。
・東京マッハ
テレビ番組等の影響で以前より身近に感じられる俳句ですが、やはりハードルは高いと感じる方におすすめしたい本です。東京マッハは、俳句を作らなくても誰でも参加できる公開句会。誤読、脱線、文句、なんでもありで参加者が自由に感想を語り合う人気のイベントです。まずは気軽に覗いてみては。
2022年は寅年ですね。
虎にまつわる言葉をさがしていたら「虎渓三笑」という故事成語にであいました。
「あることに熱中しすぎて、ほかのことをすべて忘れてしまうこと」だそうです。
愉快な言葉ですね。
ある趣味に没頭する人は(ときに滑稽でもありますが)輝いています。
努力とも思わないような楽しい時間は積み重なると、誰かの喜びにもつながったりするんですよね。
いま夢中になれることがなくとも、偶然に出会ったり、思い切ってはじめたことが思いのほか楽しい。
そんな一年になればよいなあと思います。